少し前まで、「マルチタスク=優秀」というイメージの認識がされていました。マルチタスクを推奨する書籍やブログもたくさんありましたが、実は、マルチタスクが脳に悪影響であることが色んな研究・論文で発表され一転。「マルチタスク=悪癖」を治そうという流れに変わってきています。子育て中の方や、主婦の方は、タスクが多すぎてどうしても2つ以上のことを同時進行してしまい、マルチタスクになりやすいですよね。今回は、マルチタスクはなぜ脳に悪影響なのか?回避するにはどうしたらいいのか?気をつけたいポイントをわかりやすく解説したいと思います。
この記事では、マルチタスクが脳に悪影響を及ぼす理由、それを避けるための対処法を簡単に解説していきます。
Contents
マルチタスクは脳に悪影響!子育て主婦が気をつけたいポイント!
主婦はマルチタスクを日常的にこなしているから、最強と言われたりしていますが、喜んでもいられないことがわかってきました。
なぜマルチタスクが脳に良くないのか、どうしたらいいのか、わかりやすく解説していきたいと思います。
マルチタスク(マルチタスキング)とは?
マルチタスクとは、「マルチ」と「タスク」の2語からなる言葉です。「マルチ(multi)」とは英語で「複数の」という意味があります。「タスク(task)」は英語で「作業・課題・業務」という意味があります。
この2語がくっつくと「複数の課題・作業」の意味になり、「一度に複数の作業をこなすこと」をマルチタスクと呼ばれています。
なぜマルチタスクが脳に悪影響を及ぼすの?
POINT:
・もともと、脳は1つのタスクにしか集中できない
・マルチタスクは、単なるタスクの高速「切り替え」でしかない
関係のない複数の作業(タスク)を同時に行うことが、なぜ脳に悪影響を及ぼしてしまうのでしょうか。
実は、マルチタスクは側から見ると同時に色んなことをこなしているように見えますが、脳の中では、単なるタスクの切り替え(スイッチ)をしているに過ぎないことわかりました。
このタスクの切り替えを脳が高速やってくれているので、同時に思考・作業をしているように勘違いしたり、側から見るとそのように見えるということです。
これは、神経科学的には、タスク・スイッチングと言われます。
脳がAとBという領域を高速で行き来してくれているだけで、決して同時に2つ以上を考えたり作業しているわけではないんですね。
悲しいことに、このタスク・スイッチング(俗にいうマルチタスキング)により、生産性が40%も低下することがわかったそうです。そして、高速スイッチングでオーバーヒートした脳が萎縮してしまうことも判明。
マルチタスクが脳に悪影響を及ぼす理由は、まさにここにあります。
これについて、メンタリストDaiGoさんも「バカになりたくなければ、マルチタスクをやめなさい」という動画で説明されていました。こちらも世界中の各研究結果をもとに「タスクを切り替える頻度の高さ」は「生産性の低さ」と相関関係にあると明言されています。
マルチタスクは、単なるタスクスイッチでしかなく、脳はどちらの作業に集中したらいいのかわからなくなり、干渉し合い、その結果、どちらも中途半端になります。
また、マルチタスカーは外部からの影響を受けやすい、注意分散されやすい、情緒不安定になりやすい、無意識に同時進行できる作業を選ぶなど、マルチタスクの悪影響について解説されていました。
DaiGoさんのYouTube動画はこちら↓
※DaiGoさんの解説をより詳細に知りたい方は、ニコニコ動画の有料会員になるとYouYubeでは語っていない有益情報を得ることができます。ニコニコ動画のチャンネルはこちら
このほかにも、マルチタスクを行なっている時の脳は、強いストレス状態にあり、その結果、短期記憶が低下して、情報を吸収する力を下げることが判明したそうです。集中力が持たず、理解力が下がることもわかっています。
マルチタスクにならないための対処法は?
POINT:
・優先順位をつけて、1つのこと(シングルタスク)に集中する
・同時進行する場合は、自動操縦できるタスクと組み合わせる
マルチタスクが良くないことはわかったけれど、主婦や子育て中の方は、やることが山積みで、そうも言ってられません。
そんな子育て主婦の方にオススメしたいのが、優先順位づけです。
優先順位をつけて、1つのこと(シングルタスク)に集中する
今日やることを付箋などに思いつくまま書き出し、そして優先度の高いものから順に入れ替えます。
ここで注意すべきは、リストに書き出したことを、同時進行しないこと。
一番上から、1つ完了するまで他はしないことです。
書き出すとやるべきことが沢山すぎて、どうしよう・・・終わるかなと不安になることもありますが、他の作業については、書き出したらもうすっかり忘れるように努めてください。
他を忘れるほど、1つ目の作業に集中して、完了させることがポイントです。
そして、絶対やるべき優先度の高いものから手をつけるので、最重要のタスクが片付きます。すると、心にも余裕が出てきます。
大切なのは、1つに集中する力「集中力」を鍛えることです。
参考までに、シングルタスクで生産性を上げる、集中力をアップさせるのに、おすすめの本をご紹介します。
同時進行する場合は、自動操縦できるタスクと組み合わせる
自走操縦できるタスクとは、意識しなくてもこなせる作業のことです。
例えば、顔を洗うのに、「えっと、蛇口をひねって水を出して、えっと、顔を濡らして・・・」など1つずつ考えなくても、無意識にできると思います。
このように、日常生活の中には、意識しなくてもできる作業があると思います。
特に、主婦歴が長かったり子供が何人かいると、家事や子育てのタスクにも慣れて、日常的に意識しなくてもできる作業が増えてきます。
例えば、ご飯を炊く、出汁をとる、洗濯物を干す、パパッとキレイに畳む、おむつ交換する、など初めの頃は手間取っていたかもしれないけれど、今では無意識にスムーズにこなしている作業があると思います。
このような、日常生活の中で何度も繰り返してきたことで、習慣化されて無意識でもこなせる作業については、脳はあれこれ考えてフル稼働するわけではなく、自動操縦しています。
この自動操縦されたタスクについては、同時進行による影響は少ないと言われています。
しかし、同じ夕飯作りでも、初めて作るレシピだと脳が考えながら作業するので、自動操縦ではなくなるので、ながら作業はおすすめしません。何度も作って何も考えずに作れるレシピであれば、ながら作業もOKということです。
また音楽を聴きながらの作業は、使用する脳の領域が違うので大丈夫とも言われています。
それでも、同時進行すると脳は疲れるので、やはりベストはシングルタスク。
優先順位の高いものから順に、一つの作業に集中して完了させることが脳にも作業効率にも一番いいと言えます。
参考までに、集中力を鍛えるおすすめ本をもう一つご紹介します。先ほどもご紹介したメンタリストDaiGoさんの本です。
マルチタスクは脳に悪影響!子育て主婦が気をつけたいポイント!まとめ
マルチタスクが脳に悪影響を及ぼす理由
脳は複数タスクを同時にこなしているのではなく、高速スイッチングをしているだけ。それにより、脳がオーバーヒートし萎縮するから悪影響を及ぼす
マルチタスク(=高速タスク・スイッチング)による悪影響
・生産性が40%も低下する
・脳が強いストレス状態になる
・短期記憶が低下する
・情報を吸収する力を下げる
・集中力が持たず、理解力が下がる
・注意分散され、情緒不安定になりやすい
・無意識に同時進行できることしか選ばなくなる
マルチタスクによる悪影響を避けるための対処法
・1つのことに集中する(シングルタスク)
・無意識で自動操縦できるタスクのみ組み合わせる
主婦や子育て中のママは、自分のことだけでなく、家族の分も動いているので、やるべきタスクをたくさん抱えて、本当に大変ですよね。
脳の仕組みを味方につけて、生産性が上がる方法を取り入れることで、少しでも自分の時間を増やしていきたいですね。
動画を見たり本を読む時間がない子育てママさんに、これからもどんどん有益な情報をお届けできるように、オカンもシングルタスクでがんばります。
共に脳みそアップデートしていきましょう!
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